最初に
仕事をやめたい
理由はいろいろあると思います
今回は仕事を辞める前に知っておいた方が
良いことをまとめてみました
仕事を辞めたら市役所に行く
会社員であれば健康保険(社会保険)に
加入していますが
仕事を辞めると国民健康保険に
切り替えが必要です
その為の変更手続きする必要があります
勤めていた会社から保険・年金の脱退連絡票と
いうものが届きます
脱退連絡票には下記のように書いてあります
『資格喪失したため国民健康保険および国民年
金に加入してください』
▪️届出は14日以内にしなくては
いけません
【届出先】
住んでいる市役所、区役所、町村役場
【必要なもの】
・脱退連絡票
・認印
・年金手帳(配偶者が年金手帳を有している
場合は夫婦の分)
・すでに世帯に国民健康保険加入者がいる場合
は被保険者証
・国民年金以外の年金を受け取っている人は
年金証書又は年金裁定通知書
市役所では
国民年金被保険者関係届け
国民年金被保険者記録照会票を記載します
国民年金に加入手続きと
職員が年金の記録を見る事を承認する紙を
書いて終わりです
子供の扶養を配偶者にする場合は
子供医療費受給証の変更も必要です
市役所に行けば職員が丁寧に教えてくれます
失業給付とは
給料明細の控除欄を見ると
雇用保険の欄があります
控除とはある金額から一定の金額を
差し引く事を言います
基本給や残業代や交通費等から
健康保険や雇用保険の金額が
差し引かれたものが給料として振り込まれます
今回関係するのが雇用保険になります
雇用保険は毎月控除されています
雇用保険を支払う事で
失業給付を受ける事が出来るのです
・失業給付とは
失業した人が安定した生活を送りつつ
1日も早く再就職出来るように
求職活動を支援する為の給付として
求職者給付があります
求職者給付には細かく分けると
以下のように分けられます
・一般被保険者に対する「基本手当」
・高齢者被保険者
(65歳以上で雇用されている方)に対する
「高年齢求職者給付金」
・短期雇用特例雇用者
(季節的業務に期間を定めて雇用されている
方)に対する
「特例一時金」
失業給付の申請
失業の状態ですぐに働ける人
➡︎受給資格決定の手続き
病気、出産、育児などですぐに働くことが
出来ない人
➡︎受給期間延長申請をする
受給期間延長の申請手続き
延長理由
(妊娠・出産・育児・病気や怪我など)
▪️申請期間
➡︎離職の日の翌日から30日過ぎてから
早期に申請
▪️延長期間
➡︎本来の需給期間(1年)+最長3年
▪️提出書類
➡︎需給期間延長申請書
離職票–2
延長理由を証明する書類
▪️提出方法
➡︎本人来所、郵送、代理人(委任状が必要)
延長理由(60歳以上の定年等)
▪️申請期間
➡︎離職の日の翌日から2ヶ月以内
▪️延長期間
➡︎本来の需給期間(1年)+最長1年間
▪️提出書類
➡︎需給期間延長申請書
離職票–2
▪️提出方法
➡︎原則として本人来所
提出先はハローワークになります
必要な書類が揃ったら
ハローワークに行くだけです
給付を受け取ることが出来ない人
求職者給付(基本手当ほか)は
再就職を目指す人を支援する制度
当然再就職を目指さない人には
給付されません
給付を受け取る事が出来ない人を
下記にまとめます
・家事に専念する人
・昼間学生、昼間学生と同様の状態と
認定される方、学業に専念する人
・稼業に従事し職業に就くことが出来ない人
・自営を開始、または自営準備に専念する方
(求職活動中に創業の準備・検討を行う人は
支給可能な場合あり)
・次の就職が決まっている人
・雇用保険の被保険者とならないような
短時間就労のみを希望する方
・自分の名義で事業を行なっている方
・会社の役員等に就任している方
・就職・就労中の方(試用期間を含む)
・パート、アルバイト中の方
(週あたりの労働時間が20時間未満の場合
就労した日や収入額の深刻が必要となるが
その他の日については
基本手当の支給を受けることが可能な
場合あり)
・同一事業所内で就職、離職を繰り返しており
再び同一事業所に就職予定がある人
求職者給付を受け取る資格があるか確認する
原則として離職日以前2年間に
12ヶ月以上被保険者期間がある
倒産・解雇等による離職の場合
期間の定めにある労働契約が
更新されなかった場合
その他やむを得ない理由による離職の場合
給付される金額
求職者給付のうち失業状態にある日について
支給する手当が「基本手当」です
基本手当の日額は原則として
離職される直前の6ヶ月間に支払われた賃金の
合計金額を180で割った金額(賃金日額)の
およそ80%〜45%になります
(基本手当の日額については別途条件が
定められています)
※基本手当の日額は「毎月勤労統計」の結果に
基づき毎年8月1日に改定されます
文字で見ていると分かりづらいので
簡単に計算してみます
毎月給料が30万だった場合
30万×6ヶ月=180万
180万÷180=1万円(賃金日額)
賃金日額の80%〜45%なので
8000円〜4500円が基本手当の日額になります
80%と45%の違いは大きいですよね
これは年賃金日額が低いほど優遇されます
賃金日額 給付率 基本手当日額
▪️離職時の年齢が30未満または65歳未満
2290円以上〜4580円未満 80% 1832円〜3663円
4580円以上11610円以下 80%〜50% 3664円〜5805円
11610円超12740円以下 50% 5805円〜6370円
12740円以上 ー 6370円(上限)
▪️離職時の年齢が30歳以上45歳未満
2290円〜4580円 80% 1832円〜3663円
4580円以上11610円以下 80%〜50% 3664円〜5805円
11610円超14150円以下 50% 5805円〜7075円
14150円以上 ー 7075円(上限)
▪️離職時の年齢が45歳以上60歳未満
2290円〜4580円 80% 1832円〜3663円
4580円以上11610円以下 80%〜50% 3664円〜5805円
11610円超15550円以下 50% 5805円〜7775円
15550円以上 ー 7775円(上限)
▪️離職時の年齢が60歳以上65歳未満の人
2290円〜4580円 80% 1832円〜3663円
4580円以上10460円以下 80%〜45% 3664円〜4707円
10460円超14860円以下 45% 4707円〜6687円
14860円以上 ー 6687円(上限)
賃金日額下限額2290円
基本手当日額下限額1882円
と定められています
支給開始と期間について
支給開始に関しては離職理由によって変わります
【離職理由】
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解雇・定年等により退職
離職票を提出し求職申し込みをしてから
7日間の失業している日(待機)が
経過した後
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自己都合・懲戒解雇による離職
離職票を提出し、求職の申し込みをしてから
7日間の失業している日(待機)+3ヶ月
(給付制限)が経過した後
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【受給期間】
離職の日の翌日から1年間
1年間の間に所定給付日数を上限として
支給されます
受給期間を過ぎると給付日数が残っていても
支給されません
早めに手続きすることをお勧めします
基本手当を受けるには原則4週間に1回ある認定日に失業の認定を受ける必要があります
受給資格証と認定申告書を提出
就労の有無、求職活動の実績などを考慮して失業の認定を受けます
離職票提出
↓ 待機期間7日
待機満了
↓
雇用保険説明会
↓
認定日①
↓
認定日②
認定日③
認定日④と続く
失業の認定を受けた日数分の基本手当は
指定した銀行口座に振り込まれます
1週間程度期間を要することがあります
大体の流れはこんな感じ
早期の再就職に支給される手当
雇用保険の受給手続きをとった人が
①〜⑧の条件を全て満たした場合
再就職手当が支給される
▪️再就職手当の支給条件
・就職日の前日までの認定を受けた上で
支給残日数は3分の1以上残っている
・1年を超えて引き続き雇用されると
認められる事
・採用の内定が『受給資格決定日』以後で
ある事
・「待機」が経過した後職業に就いた事
・「給付制限」がある人は「待機」終了後の
1ヶ月はハローワークの紹介または
厚生労働省大臣が許可した職業紹介事業者
の紹介により職業に就いた事
・離職前の事業主または関連事業主に
雇用されたものではない事
・過去3年以内の就職について「再就職手当」
「常用就職支度手当」の支給を
受けていない事
・雇用保険の被保険者資格を取得している事
再就職手当の支給金額
▪️支給残日数×70%
(支給残日数が2/3以上の場合)×基本手当日額
▪️支給残日数×60%
(支給残日数が1/3以上の場合)×基本手当日額
「支給残日数」
就職日の前日までの失業認定を受けた上で
残っている日数
早期に再就職した場合は
再就職手当の給付率が高くなる
さらに同じ再就職先に6ヶ月以上雇用され
再就職先の6ヶ月に支払われた賃金が
雇用保険の給付を受ける前の賃金に比べて
低下している場合
就業促進定着手当が支給されます
他にも就業手当もあります
受給期間内に所定給付日数の3分の1以上かつ
45日以上を残して再就職手当の支給対象と
ならない常用雇用等以外の形態
(1年を超える見込みがない雇用)で
就業した場合には
就業日ごとに基本手当の日額の30%
(1円未満は切り捨て)が支給されます
離職理由による給付制限を受けた人は
待機期間満了後1ヶ月はハローワークまたは
職業紹介事業者の紹介で就職された場合のみ
再就職手当・就業手当が支給されます
最後に
仕事を辞めて転職先がすぐに決まれば
良いですが
なかなか見つからない時もあります
そんな時はハローワークを利用すると
良いと思います
ハローワークに行くと親身に
相談に乗ってもらえます
子供がいる方もマザーズコーナーという
子育て家庭の相談専門の職員さんがいる 窓口もあります
ハローワークで働く人は就職応援や 履歴書の書き方や面接の仕方等も 教えてくれます
大学生や専門学校の人も利用してみては
いかがでしょうか